目の奥の鈍痛と頭痛
~30代男性のケース
症状
今回のご相談者は30代男性。
一日中PCを使う仕事のためか、
目の奥の鈍痛と頭痛がずっと続いており、
仕事にも集中できず気が滅入るとのこと。
以前は私もこの症状に悩まされていたので、
このツラさはとてもよくわかります。
一般的な見解
一言で目の痛みと言っても、
病理的な原因は複数考えられます
① 眼精疲労
② 緑内障
③ 副鼻腔炎
④ 三叉神経痛
⑤ 群発性頭痛
⑥ 脳腫瘍
また、目の奥の痛みは
自律神経失調症が関係している、
とも言われます。
なのでまず、医療機関を受診し、
こうした疾患ではないことを
最初に確認する必要性があります。
この男性は先に病院を受診しており、
上記のような疾患ではないことを
確認済みでした。
オステオパシー的な見解
締め付けられるような頭痛
の記事でもでてきた硬膜が
このタイプの頭痛にも関係してきます。
目の痛みだけでなく頭痛を伴うのも
硬膜が関係するからです。
脳と脊髄を覆う硬膜は、
筋膜を介して眼球にもつながっています。
硬膜は筋膜の一部であり、
全身の筋膜との間でバランスをとってます。
この男性の場合もそうでしたが、
全身の筋膜に制限が存在すると、
筋膜→硬膜を緊張させます。
硬膜が緊張することで眼球し、
眼球は余裕がない状態にになります。
この状態が通常状態で、
ここに疲労が蓄積してくると
眼球へ伝わる緊張が高まり、
相対的に眼圧が上昇します。
つまり、筋膜と硬膜の緊張により
緑内障に近い状態が作られるのです。
また、
緊張状態にある眼球では代謝が阻害され
眼精疲労が起こりやすい状態になります。
まだこの段階では
病理的な変性は起こっていないので、
医療機関を受診しても診断はつきません。
しかし、この状態を維持することは
当然ながらあまりお勧めしません。
実際の処置
全身の筋膜の制限を解放し
硬膜→眼球への緊張のトーンを下げることで
目の奥の鈍痛と頭痛はほぼなくなりました。
目の奥は触れる訳にもいかないので、
本当にどうしようもなくて
つらかったそうです。